秘密のMelo♪y⑥*イギリス編*
「アホ言ってんな」
「はーい…」
ふあ…とあくびをし、多少楽にはなったものの相変わらず気分の悪い胸を抑え、目を閉じた。
すると…背中にあったかい感触。
あ…かっくんの手だ。
そう思うと、むかむかしてたのがスッと楽になった。
かっくんてやっぱすごいねー…。
うふふふっと思わず口元をほころばせると、「…ヘンな顔すんな」と、なんだか照れたような声が聞こえた。
照れ屋さんなかっくんも久しぶり…❤
「ね…退院したらお買いもの行こうね?」
「ああ…」
「あ…パリの実家に住む? 日本にする? それとも父様がいつか言ってたカナダの土地に家建てる?」
「……規模がでかいな」
…そう?
「ま…それはそのときでいっか。それよりあたし早くお買いものに行きたいの」
「何買うの?」
「えー赤ちゃんのお洋服とか、お洋服とか、お洋服と…」
「実用品を買えΣ」
…それはそれ、これはこれっていうか。
「んー…お店行って決めよっか」
「…だな」
ふう…つかれた。
深く息を吐いて口を閉じると、いつの間にか、あたしは眠ってしまっていた。