堕ちても君と
沈んだ顔のままルカに運ばれていき、ようやくたどり着いたのは。







「…すごい…」







真っ黒で、針山の中にそびえ立つ大きな城。







城から感じる大きな魔力にあてられて、気を抜けば意識を無くしそうだった。







そしてルカはよろよろとエントランスまで飛ぶと、力無く倒れてしまった。







異世界の住人と言えど、目の前で倒れられれば心配になるのは仕方ないこと。







私は恐る恐る彼に近寄り、けれど触れることは出来ずにただ突っ立っていた。
< 13 / 37 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop