堕ちても君と
足音が私の目の前で止み、ゆっくりと顔を上げる。






長い黒髪は威厳を放ち、他の悪魔と変わらないはずの赤い瞳は、より鮮やかな色を纏っている。






そして明らかに他の悪魔とは違う男らしい顔つきに、天使の羽を黒く染め上げたような爪のない羽。






それに比べて私の容姿は、腰まである緩いウェーブのかかったシルバーブロンドに、白い羽、白い衣服に蒼い瞳。







何もかもが対照的すぎて、お互いに見入ってしまった。







「女の容姿を持つ天使とは、珍しい…」
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