【BL】voice!


それから俺はどれくらい泣いていたのだろう



気がつくと朝霧さんが着ていたYシャツの背中の一部だけ濡れていた



「ああっ!!すみません!!濡らしちゃいました!」



「え?…あー、上着着ればいいし気にしない気にしない。もう大丈夫?」



「…はい、ありがとうございました」



朝霧さんは俺の頭の上に手をポンッと置いたと思うと、いきなりグシャグシャにしてきた



「うわあ!!ちょっと、朝霧さんっ!!」



「へへっ、酷い顔してるぞぉ。顔洗ってこい」



「さりげなく酷いこと言いますね……でも、ありがとうございました」



俺は朝霧さんに頭を下げるとトイレに向かった






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