王子様たちのお姫様!?
4月

◇始業式

あたしは、「川崎 晴夜華」。



今日から、私立南野高校2年になる。



始業式の朝。



「おはよう!!晴夜華っ!!」


小学校からの親友の結希(ユキ)が手をふって駆けてきた。



「おはよう!!結希。朝からテンション高いねー。」



「うわっ、晴夜華に言われたくなーい!!ニヤけてるよ!?」



あたしの顔を指でさして笑った。



「ニヤけてないもん。微笑んでるのっ!!」



「アハハッ!!佐藤くん入学するんだもんねー。」



佐藤くんとは、中学校で同じ陸上部だった後輩で佐藤晴希くん。今日から南野高校に入学する。


「よかったねー!!1年間、我慢したもんねー??」



満面のいたずらっ子の笑みを浮かべて結希が言った。


「もうっ!!なんで晴希くんが出てくるのー!!」



晴希くんは、あたしの片想いの相手。



背は、低めだけどかわいくて足が速い。



知らないうちに好きになっていた。



「川崎先輩?」



ドキッ



あたしの心臓が飛び跳ねた。



ニヤッ



結希がニヤけて



「じゃあ、先行ってるねー!!」



走っていなくなった。



あたしは、振り返った。
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