王子様たちのお姫様!?
「てゆうかさ、なんで俺は金本先輩に連れてかれたんだよ…??」



ギク


「さ、さあね。あっ、ほら陸部同士話すことあったとでも思ったんじゃない??」


「そんなもんか…」



ホッ



危ねー。



皆川は、川崎先輩が僕のことが好きだって知らない。


確かに不自然だもんな。



「やっぱ、本当に可愛い。川崎先輩って。」



「見た目だけじゃないよ。性格も可愛いし、本当にいい人だよ。」



川崎先輩は、見た目だけじゃない。



誰からも好かれる人だ。



可愛いからって妬まれたりするけど。



男子も顔だけで川崎先輩を好きになるんじゃないと思う。



性格とか全部ひっくるめて「人」として惚れるんだ。


部活熱心だし、気配りもできる。



「佐藤も川崎先輩が好きなのかよ??」



え…??



「それは、先輩として??恋愛対象として??」



「恋愛対象として。」




恋愛対象としてかぁ。



考えても分からない。



ただ、胸の奥が痛くなるような…。



でも、嫌な痛みじゃなくて苦しいけど心地よい痛み。
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