【短編】それでも秘密☆
その瞬間…


あたしを包む温かいもの…



リョウが、あたしを抱き締めた…。


強く、放してなんてくれなそうなくらい強く…。


「俺…過去なんて気にしねぇよ。それ以上にユカリに惚れてるんだ。」


嬉しくて、惚れてるって言葉がくすぐったくて…涙止まんないよ。


「俺の彼女…なってくれんでしょ?」



「うん。リョウ…もうあたしのこと置いてくなよ?」


「うん。頼まれても離れてなんかやんねぇよ。」



そう言うと、体を少し放したリョウは、


あたしに優しくキスをした――。



「俺のファーストキス…」


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