【短編】それでも秘密☆
海に着いて、リョウはコンビニにジュースを買いに行った。


定期的な波の音を聴きながら、水平線に沈む綺麗な夕日を細い目で見つめる。


「お待たせ。」


リョウがリンゴジュースをあたしに渡す。

「ありがと。」


プシュっと音をたて、缶が開いた瞬間、甘いリンゴの匂いがあたしの鼻をツーンとさせた。


「実はね、サクラさんが亡くなる二日前…告白されたんだ。」


「…え?」


時間が止まった気がした。


波の音だけが繰り返し、あたしの耳に入る。


「サクラさんと初めて会ったのはあのコンビニでね、一目惚れって言われた。」


サクラの好きだった奴って…リョウだったの…?



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