杭を抜きに来た。
その日の放課後、部活に顔をだした。この一週間は体調が悪いと言う理由で部活を休んでいた。

スポーツ推薦で入学したからには、ずっと休む訳にはいかない。

俺はバスケットが嫌いな訳じゃない、ただ今は久しぶりで慣れない事ばかりだったから、部活まで行く余裕がなかった。

しかしそう言うわけにもいかず、渋々部活に出席した。

やってみるとやっぱり楽しかった。 

ボールの感触、ゴールネットの揺れる風景、全てが懐かしかった。 

青春をかみしめた瞬間だった。

(俺)「はぁ〜終わった〜」

(太一)「なんか今日のお前イキイキしてたなぁ」

(俺)「そうか〜?ふつうだろ」

(太一)「まぁ来週県大会だからなぁ〜」

俺は心の中で思った。

(えっ!そうなの?)

でも俺は当然のように返す
(俺)「あぁそうだな…」
(太一)「まぁ帰ろうぜ」
俺たちは汗臭い部室をあとにした。

帰りみち、懐かしい道を少し遠回りしながら帰る。

(太一)「お前、里奈の事どう思うよ?」

(俺)「どうって何が?」
(太一)「あいつ5組の佐山に告白されたらしいぞ!」

(俺)「佐山って野球部のエースの?」
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