逆転リバース

「これから、どうする?」

「ルーくんも暑くなっただろうから、早く中に入ろう?」

「ああ、そうだな」


メガネを掛けるのは毎度のことだけどさ……。


「カッコイイなぁ……」

「なんだ、俺より見惚れる奴いたのか?」

「いないよ。そんな人ー」


いたとしても、怖いからね。
テレビで見てても、カッコイイと思ったらチャンネルを変えられる。

私も可愛い子が映ってたら気分が悪くなるから一緒かな?


「何か食ったか?」

「ううん。まだ」

「じゃあ、少し見て回ったら適当に食いに行こうか」


バッと決めると、椿はベビーカーを押してくれた。
何気ない優しさに、惚れ直すんだけど……。


「次いつ休み?」

「明日からずっと仕事だよ。遅くはならないだろうけど」

「……マジかよ」


二人とも仕事の場合は、母親に頼むけど、その他は負担かけないようにしてる。

明日から、ドラマなんだよなぁ。
二人とも運良くラブシーンはないけど、もしも出てきたら……。

いやいや、社長も知ってるから断ってるんだけどね。
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