約束の場所
「で!本題はこっからだよ、茜」
突然、私の前の席に座り身を乗り出してくる舞。
「え?本題?」
私がきょとんとしていると、
「あのねぇ、うちが変顔見せる為だけに来たと思ってんの?」
はぁ〜とため息混じりにそう言った。
まぁ、はい…
その通りですけど…
ぶっちゃけ毎度のことで慣れっこだよ。
「…で、本題ってな〜に」
ショートカットの黒髪を風になびかせながら、舞は爽やかに“彼"の名を口にした。
「神崎龍」