とりあえず王道に現実主義者を混ぜてみよう



その子は見るからに鬘であろうボッサボサな長髪で

何処で買ったの?え、ド○キで売ってるの?
って訊きたくなるような分厚い瓶底眼鏡。


あれですあれです。
ケータイ小説によくいる


王道主人公


です。


「………」


私は机に肘をついて観察する。

周りは非難暴言の嵐だけどね。


いやぁー、
変装だからってあれは無いわ。

不潔そう。

いくら性格良くて本当は美人でも、ないわー。


第一印象の大切さを知らないのかしら。


ボーっと
そんなことを考えていたその時


――――バァンッ!


「うるっせえな!見た目のことでグチグチ言うな!小さい人間どもだな!さいってい!」


王道(以下略)がキレた。


最低なのはアンタの変装の下手さだ。



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