記憶 ―流星の刻印―
9・火の鳥と迷子の王子様
9・火の鳥と迷子の王子様
母さん、母さん。
そう呼び掛けているけれど、
もう貴女からの返答なんて無い事は知っている。
母さん。
貴女は言っていた。
「人の話を鵜呑みにするんじゃなくて、自分の目でちゃんと確かめてから判断しなさい」
じゃあ、
今回はどうするの。
どうするのよ。
貴女の意図なんて、
もう人に聞く以外、
確かめようが無いじゃない。