恋の方程式
その日の夜。


空がうちに夕飯を食べに来た。



「彗って野郎と小春を近づけさせるわけにはいかねぇ」



らしい・・・。



そしてなぜか、私と空は彗の部屋にいる。



「兄貴には聞いてたけど、まさか小春に彼氏ができてたなんてなぁ」



「てか、なんで彗は帰ってきたの?」



「んー。あっちの大学卒業したから」



彗はもともと国籍がアメリカで、そのずば抜けた頭脳で中学生にして大学に入学し、あっちに留学していたのだ。



「おいおい・・・。こいつどんだけ頭いいんだよ」



「少なくとも空よりははるかにいいよ」



「小春・・・。それを言うなよな」




「でも、帰ってこないであっちに就職するって聞いてたけど」



「そのつもりだったけど、小春に彼氏ができたって聞いて奪いにきたわけ」



忘れてたけど、彗は昔から私のことが好きだった。



でもまさか今も好きなんて言われるとは思ってなかったから、正直びっくり。



「最悪だ。嫌な予感的中」



空がボソッとつぶやいた。



「彗、私は空と付き合ってるからごめんね」



「そこなんだよ。俺が気にくわないのは。小春さ、兄貴にのこと好きだったろ?なのに何でこいつと付き合ってんだ?」



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