恋の方程式
「なんで知ってるのよ!」



「なんでって・・・・。俺頭いいから?」



「自分でいうな!」



「兄貴が桜(小春の姉の名前)と婚約したからかと思ったけど、なんかひっかんだよな」



ぎくっ!恐るべき頭脳・・・。



「お前には関係ないだろ。余計な口はさむなよ」



珍しく空が怒ってる。



「怒るってことは何かあるんだろ?」



「何にもねえよ」



空、悲しそうな顔してる。



私のせいで。



私が空を好きになれないから、私が空に好きって言えないから。



空が苦しんでる。



「彗。いい加減にして。私が誰と付き合おうが勝手でしょ?あと、今日は空の家に泊まるから。パパたちにも言っといてね」




「え・・・?」



驚く空の手をつかみ、私は歩き出す。



空は黙ってついてきてくれた。



「小春?どうして急に泊まるなんて・・・」



部屋につくと空がやっと口を開いた。



「空が苦しそうだったから。今度は私が守ってあげなきゃって思ったの。でも、彗のこと怒らないでね?本当は優しい人だから」



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