恋の方程式
「お前はバカか?」



「はい・・・。そうですね」



彗に課題を見せてもらっている私は確かにバカです。



「そうじゃなくて、なんであいつのことふったんだよ」



「それはやり直すために・・・って!なんで知ってるの!」



「昨日あいつに呼び出されたから。小春のことよろしくだってさ」



「空が?・・・」



「あぁ・・・。あいつ、なんか勘違いしてんじゃねーの?」



「そうだね。詳しく説明はしてないし」



「本当に別れんの?好きなんじゃないの?」



「好きだから別れるの。そうしないと、好きだから一緒にいるんじゃなくて、取引したから仕方なく一緒にいるってことになっちゃうじゃん」



「だからお前はバカなんだよ」



「なんでよ」



「いくら学校がないからとは言っても、女はうじゃうじゃいるの。あいつのこと誰かに取られるとか考えないわけ?」



「あ・・・・」



ポクポクポクチーン。



「それは考えませんでした」



「バーカ」



どうしよう。空が誰かにとられたら・・・・。





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