恋の方程式
「ただいまー」



あれ?返事がない。



今日はパパとママは出かけてるはずだし、お姉ちゃんと徠がいるはずなのに・・・。



「おねーちゃーん?いないのー?」



やっぱり返事はない。



「お姉ちゃん?」



お姉ちゃんと徠の部屋を開けると、そこには愛しそうにお姉ちゃんを抱きしめて眠っている徠がいた。



________しかも、二人とも裸で



そこからは、自分がどうしたのかはわからない。



気が付いたら学校にいた。



先生に星の観察をしたいからと許可をもらい、屋上に上がった。



小さいころから星は好きだった。



よくお姉ちゃんと徠と私の三人で、天体観測にもいってた。



その瞬間に思い出す、さっき見た光景・・・。



二人は結婚するんだし当たり前なのに、苦しいし、吐き気がする。



「うぅ・・・。ひっく。ふ・・・っ」



ここなら誰も来ないし好きなだけ泣ける。



そう思って来たのかもしれない。



涙が止まらなかった。



「ガチャン」



屋上のドアが開く音がした。
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