恋の方程式
「ん・・・・」
まぶしい光が当たって目が覚めた。
あれ?ここは私の部屋じゃない・・・。
どこ?
気配を感じて横を見ると天上空がスヤスヤ眠っていた。
そうだ・・・昨日・・・。
気が済むまで泣いた後、家に帰りたくない私に、天上空が俺んちに来いって言ってくれて、お姉ちゃんには友達の家に泊まるって嘘ついたんだ。
幸い今日は土曜日。
一晩泊めてもらったし、朝ご飯でも作ってあげようかな?
「出来たっ!」
朝ご飯の準備が整い、天上空を起こしに行こうとしたら
「小春っ!?」
天上空があわてた様子で寝室からでてきた。
「あ、おはよう」
というか、今小春って呼んだ?
そう思ったのもつかの間に、天上空が大きなため息をつきながらその場に座り込んだ。
「え?貧血?大丈夫?」
「違う。小春がいなくなったのかと思った」
「ふふっ。朝ご飯作ってたの。あ、キッチン勝手に使っちゃってごめんね?」
「いいよ。どうせ俺しかいないし」
天上空は、一人暮らしらしい。