短編集【BL】
高野が長澤たちと話していた。
教師と生徒だから、別にどうってことないけど。
それにしたって最近仲良くしすぎじゃねぇの?
いい加減俺もムカついたから、暴言吐いてとっとと教室に戻った。
そーいえばこの後、お互い空きだからってアイツ社準来るって言ってたな…
あーぁ、またケンカになるパターンじゃん、これ。
俺はため息をついてパソコンを開いた。
「で、何で怒ってんの?」
俺の予想通り、高野はさっき暴言吐いた理由を聞いてきた。
てゆうか、気づいてねぇのかよ。
恋人が目の前で誰かと仲良くしてたら、普通は起こるだろ。
「別に...」
お前が生徒と仲良くしているのを見て嫉妬しました、なんて言えるわけもなく。
俺はいつもみたいに素っ気なく答えるだけ。
「拓哉。理由くらい教えろよ」
「だから何もねぇって。第一俺怒ってねぇし」
ウソ。
いい加減、この素直になれない性格どうにかしねぇとなぁ。
自覚はあるのにどうしても直せない。
この性格のせいで高野との喧嘩が長引くんだよな…。
「拓哉、ちょっときて」
そんな事を考えていると、高野にいきなり呼ばれた。