エピソード オブ マイラブ
今日は終業式。
結局,あたしの恋の進展なんて名前を知ったことだけだった。
『普通の人ならそれがスタートライン?』なんて,あみなは鼻で笑ってたけど,今まで人を好きになったことないくせによく言うよって感じ。
あたしは,本気で桜くんのことが好き。
喋ったことないし,もしかして『誰この人?』っていう印象かもしれないけど,それで良い。時々辛い思いをしても,桜くんに恋してるってだけで。
☆
「あーあ。結局夏休みもフリーだね。あんた。」
「うるさいなぁ。あみなも結局は好きな人もできずに中学校生活を終えることになるね。」
「まだ中学校生活は終わらないわよ!」
「そんなこと言ってるうちに終わるのよ!」
「はぁ~!?ソレはあんたもでしょ。」
なんだかやんなっちゃう。
学期末っていっつもこんな話しかしてない気がする。
あみなに好きな人ができるわけないし,内気なあたしが桜くんとくっつくかっていったらソレも絶対無いし。
「ま,これからは恋じゃなくて勉強しなきゃね。受験生に夏休みなんてないんだから。」
受験生!?受験生ってまさか・・・