好きな人は、
◇
……そんなこんなで、わたしと三木先輩は一緒に屋上でお昼ご飯を食べるようになった。
てか、今考えると出会い最悪だな。お弁当ぶちまけるとか。
あの後、三木先輩が年上だということを知り、タメ口連発していた自分を恥じた。
でも先輩は『好きにすれば』と言ってくれて。
調子に乗って、今に至る。
ぶっちゃけ友達もいなくて何も楽しくない学校なんてもう行く意味ないって思ってた。
勉強するための学校だ、なんて理屈じゃ分かっているけれど、そんなの一学生には通用しない。
でも三木先輩に会ってから、学校に行く理由が出来た。
冷たいけど、どこか優しい。
そんな彼に恋に落ちるまで、そう時間はかからなかった。