好きな人は、




ブブブブブブブブ………










昼休み終了のチャイムと共に、ポケットの中のケータイが震えた。






10/13 13:25
From:三木 光一
件:無題
――――――――――
放課後、駅前の喫茶店
で待ってる。










…初めて、三木先輩の方からメールが来た。


いっつもわたしから送って、ブチるのは先輩なのに。しかも内容は、お誘いメール。





そして、やっぱりわたしは単純らしい。

今、かなりテンションが上がってる。
嬉しくて、思わずメニューを開いて"保護メール選択"にカーソルを合わせる。






……でも、用件はきっとさっきのことなんだろうな。










大半のことに無関心なように見えて、意外とキッチリしてる先輩だから、わたしをちゃんと納得させたいのかな。




それとも捨て台詞吐いて逃走したから怒ってるのかな。






にしても。


駅前の喫茶店といえば、外観は営業しているかしていないか分からないくらいボロボロで、お客さんは近所のお年寄りばかりの古いお店だ。




もちろん、若いお客さんなんて見たこと無い。そんなお店をチョイスするなんて、三木先輩ってば意外にナンセンス。









とりあえず"わかりました"と返信をして、見かけだけだけど視線を黒板へと向けた。





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