好きな人は、
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気が付くと、今日最後の授業である6時間目まで終わっていた。
あー、最近早起きしてるから授業中もたない。まぁちゃんと聞いてても、あんまり頭に入ってこないけど。
目頭を軽くマッサージしながら机を覆うようにしていた上半身をゆっくりと起こし、ポケットの中のケータイを確認。
――三木先輩からのメールは、無い。
内容的には返信を要するものじゃなかったから仕方ないことかもしれないけど、先輩はわたしが「ばーか!」と叫んだところでピクリともしないらしい。
この感情の温度差、世の中って結構不公平だ。
「さよーならー」と教師やクラスメイトの挨拶が教室に響いたホームルーム終了とともに、いつもより少し重たい……今朝と変わらない重さのカバンを肩に掛け、ぼんやりしながら学校を出る。
パリ、パリ、と。
枯れた落ち葉を踏みながら、目的の喫茶店へ向かう足。
勢いよく飛び出した昼休みと比べると、ペースはかなり遅い。
……うーん、どんな顔して会えば良いんだろう。
悩む。