私の小さな世界。
「そっれにしても望の絵の下手さは小学生から変わらないねww」
水城はラケットの保護シートを剥がしながら笑う。
「うるせーよ、お前が上手いの」
「何てったって梓のお母さんイラストレーター兼漫画家だしね!」
「そうなの!?」
どうりで上手い訳だ…。
「母がよく教えてくれたからねー絵について」
「いいなぁ母さんが偉人って」
「偉人って程じゃないよ!」
トン、とシューズを履き、水城はスタスタと準備を始めた。