失恋オブリガード
うわ、と思わず目を隠したくなるその光景に、やはり体が動かない私。
セクシーな背中の開いたミニのワンピースを着たオネーサンは、男の人の首に腕を回す。
そのオネーサンに見覚えは無かったけれど、綺麗だなー、なんて思ってしまった。
一方男の顔には見覚えがあって。
正確に言うと、見慣れていて。
詳しく言うと、何度も何度も、この人は私の知らない人だ、と自分に言い聞かせていたけどやっぱり見慣れたあの顔で。
今日会うはずだった、ナオトの顔だった。