輝り道‐ヒカリミチ‐


―ガラガラ

教室のドアを乱暴に開けた

一斉に静まる教室…
そして
一斉に集まる視線…

みんなが私を
唖然と
見ている…

…一部を除いて

水紅のグループと、
琴理だけは
こっちを見て笑っている…

私は負けない。


「琴理、ちょっと来て」
ボソッと言った

教室を出た頃には
また
教室がうるさくなっていた


屋上に向かう…



私、裏表が激しい。

…そんなの知ってる
…自分でわかってるはずだった

小学生の頃
私は
いじめを受けていた
この、性格のせい。

仲のいい友達とは
裏で
悪いこと、いっぱいしていた

でも
教室でいる私は、
まるで…別人。

人見知りな性格。

仲良くない人とは、
必要以上に喋らない…

いや、喋れなかったんだ…

そんな自分に付いたアダ名は
なぜか
ブリッコ。

クラスだけじゃなく、
学年全員が
知っていたであろう
と思われるほど
いじめは酷かった。

だから、
気を付けていた…のに

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