誠-変わらぬ想いの果て-
「もう、うるさいですよ。せっかくの休日だってのに」
「俺だって休日にこんなに怒鳴りたかねぇよ!!」
「なら怒鳴るのやめたら?」
「だあっ!!駄目だ、お前と話してるとイライラしてくる」
「じゃあ、どっか行けば?」
おいおい、奏さん。
そりゃないっすよ。
その時、玄関を勢いよく開ける音がした。
「はっぁ〜い。ごきげんよう(はぁと)」
「げっ」
土方は玄関から聞こえてきた声に、あからさまに嫌な顔をした。
すぐさま立ち上がり、その場を立ち去ろうとしたが…
ダンッ!!
「どこ行くのさ、土方さん」
ニヤ〜ァ。
奏が妖しく微笑み、土方の袴の裾を踏んづけた。
なんとか転ぶのは回避した土方だったが、それが随分とタイムロスになってしまった。