誠-変わらぬ想いの果て-



「とりあえず、その身の程知らずさんの所へ行こうか」


「学校は?」




藤堂がポカンとして奏に尋ねた。


奏の言い方からして、今にも行きそうな雰囲気だ。




「行くよ?今日は休みでしょ?休日返上だよ」


『えーっ!!』




休日返上の言葉が出てきて、斎藤以外は不満たらたらの声をあげた。


斎藤以外と言っても、不満をあげなさそうな面子は斎藤以外、今みんな出払っている。




「別にいいけど。でも、あんまり長引かせるとレオン様が怒るよ?」


「え"。何で?」




レオンの名が出てきた途端、みんなの顔が分かりやすい程引きつった。


今度は斎藤ももれなく全員だ。




「だって、最終的に蠱毒を祓うのはレオン様だもん。レオン様にとってしても、今回のことは愚か者のする事とされてるだろうしねぇ」


「それって、俺達にとばっちりが来るってことか?」


「そう」


「冗談じゃねぇ」


「奏ちゃんが言ってた、バカな人間の後始末の嫌さがよっく分かったよ」




沖田の言葉に、みんながしみじみと頷いた。



< 124 / 254 >

この作品をシェア

pagetop