誠-変わらぬ想いの果て-
「帰ったぞーっ!!」
「あ、新八さん達だ」
ドカドカと四人分の足音が玄関から聞こえ、広間の襖が開かれた。
「ただいまーって、まだやってたのかよ?」
藤堂が山崎の隣に腰を下ろしながら、嬉々としているミエ達の様子を見た。
永倉や原田もその隣に腰を下ろした。
「とうとう奏が折れましたよ?まぁ、騙されてですが」
「少し可哀相な気もするけどね」
山崎が事の顛末を語ると、井上が苦笑まじりに言った。
確かに、奏は今、苦虫を一万匹くらい噛み潰したような顔をしている。
「新八さん達も一緒に選びませんか?」
「おっ!!いいな、邪魔するぜ!!」
「俺も俺も!!」
「奏に似合う色は…サーモンピンクか?」
響に誘われ、三人も輪に入った。
その時、奏にギロッと睨まれたが、それ以上抵抗しない所を見ると、本当に観念したらしい。
これで安心して心おきなく選べるという訳だ。