誠-変わらぬ想いの果て-
「奏ちゃん、どこに買いに行く?」
「明日あづさと行くことなりましたよ。来ますか?」
「もちろん」
やはり。
それ以外の答えが返ってくる確率は、かなり低い。
「そういえば奏。沖田君にたいして敬語になったり、タメになったりするよね?何で?」
あづさ。
また答えにくいことを……。
本人の前で言っちゃう?
「そうだよねぇ。やっぱり気になるよねぇ?何で?」
ほら。
やっぱり沖田さん食い付いた。
ニコニコしているが、実際目は笑っていない。
実に恐ろしい。
「まぁまぁ。気分ですよ、気分。ほら、帰りましょう。あづさ、明日どうする?」
「んとね。じゃあ、10時に学校前!!」
「了解。じゃあね」
「ばいばーい!!」
「ばいばい」
カバンを持って、足早に教室を出た。
沖田達もあづさに各々挨拶して、後を追いかけてくる。