誠-変わらぬ想いの果て-
「奏。少し休め」
「うん」
斎藤が奏の体を押し、ベッドに横たえさせた。
素直に横になる奏と響を残し、みんなは外に出た。
「奴らの狙いは奏か?」
「さぁ?何にしても…」
「澪の誕生日を祝う日に事を起こすとは」
「元老院に対する挑戦だね」
「どうするんだ?」
「もちろん」
いつもは温和な潮やフェルナンドでさえも冷笑を浮かべていた。
『容赦はしない』
そう言うと、四人はその場を去っていった。
「……土方さん、俺達はどうするんだ?」
「あの…」
響が顔だけをドアから出してきた。
「どうした?」
「奏が…」
「奏がどうしたんだよ」
「えっと……一緒にいて欲しいそうです」
響が苦笑いをしながら、ドアをさらに開いた。
みんなは顔を見合わせた後、フッと笑って部屋の中に入っていった。