誠-変わらぬ想いの果て-



「奏。少し休め」


「うん」




斎藤が奏の体を押し、ベッドに横たえさせた。


素直に横になる奏と響を残し、みんなは外に出た。




「奴らの狙いは奏か?」


「さぁ?何にしても…」


「澪の誕生日を祝う日に事を起こすとは」


「元老院に対する挑戦だね」


「どうするんだ?」


「もちろん」




いつもは温和な潮やフェルナンドでさえも冷笑を浮かべていた。




『容赦はしない』




そう言うと、四人はその場を去っていった。




「……土方さん、俺達はどうするんだ?」


「あの…」




響が顔だけをドアから出してきた。




「どうした?」


「奏が…」


「奏がどうしたんだよ」


「えっと……一緒にいて欲しいそうです」




響が苦笑いをしながら、ドアをさらに開いた。


みんなは顔を見合わせた後、フッと笑って部屋の中に入っていった。



< 218 / 254 >

この作品をシェア

pagetop