誠-変わらぬ想いの果て-



――――――――――



「しぶといわね」




第五課舎館の地下にある一室の前に、ミエ達は集まっていた。


中では現在レオンによって尋問が行われている。


一応尋問だ。


たとえ絶叫が聞こえてきているとしても、一応!!尋問だ。


尋問と言われれば、本来止めに入るべき者も動くことをしない。


元老院は一部を除いて全ての部屋が防音のはずなのだが……それでも絶叫が聞こえるとは。




「ちょっと様子を見てくるよ」


「あー、開けないほうが…」




中でどんなことが行われているのか興味を抱いてしまった沖田が扉を開けた。




「…………………」




バタン




「…………………わぁ♪」




五を数える間もなく扉は閉められた。


沖田の笑顔もやや引きつっている。


横にいた珠樹も巻き添えを食らい、しっかりと中を見てしまった。


その顔は元々の白さからさらに血の気を失っていた。



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