誠-変わらぬ想いの果て-
「だから言わんこっちゃない」
「だな」
「もっと厳しく止めてよ。息の根止めるくらい」
「僕、もう死んでるから息の根止まってるよ。残念〜」
「……むかつく」
沖田の正論に、珠樹は恨めしげな視線をやるしかできなかった。
「土方さんの拷問が軽く思えるね。あれ」
「レオンの拷問なめたらだめよ?だてに精神状態崩壊までに追い詰めた人数、星の数いってないわよ」
「拷問?誰が?」
「そんなのレオンに決まってるでしょ?私の話聞いてなか………沖田総司さん」
「何?」
「扉の前から動いてないわよね?」
「うん」
「ねぇ、ミエ。誰の拷問をなめたらいけないって?」
ポンと後ろからミエの肩に手が置かれた。
そんなはずない、と思えないのがなんとも恐ろしい。
ミエはゆっくりと振り向いた。