誠-変わらぬ想いの果て-
「そうなれば新撰組をこのままの地位にいさせるわけにはいかぬ」
「はい。しかるべき課の元に配属させるべきかと。しかし…」
昴は口籠もってしまった。
葵の顔にも不安が表れている。
「カミーユの下にのぅ。大丈夫なのか?」
「奏が見込んだので、それなりに…。すでに第三課の鍛練にも自主的に参加していると聞きます」
「そうか。…では命を出すことにしよう」
「あともう一つ。こちらの方が重要なのですが」
「なんじゃ?」
翁はひょいっと片目を開けた。
「………実は」
昴は重苦しい雰囲気を発しながら口を開いた。
「―――、―――――――――。―――――――、――――」
「……なんじゃと?…………そうか」
聞き終えた時、翁は両の目を見開き、静かに再び伏せた。
三人の間にしばし沈黙が流れた。