誠-変わらぬ想いの果て-
「大丈夫なのか?これ」
「うげーっ」
みんなが拒否するのも無理はない。
何故ならば――。
「―――…石田散薬みたい」
「何か文句あんのか、総司。
フン、こんなもの」
「いただく」
土方と斎藤が丸薬を一つずつ掴み、そのまま口へ放り込んだ。
「どうです?」
「別にまずくも何ともねぇよ」
それは石田散薬がまずいと認めてんですか?
『いただきます』
みんなもそれを見て次々と口へ運んだ。
澪ちゃんのために作ったものに、変なものなど入っているはずがない。
「失礼な奴ら」
「まったくだね」
「まずくねーな、コレ」
「お、本当だ」
「―――お前ら本当に三途の川の川上りしたいみたいだなぁ?」
奏はゆらりと立ち上がり、手の指の骨をパキポキと鳴らした。
後には三馬鹿の断末魔が響いたという。