誠-変わらぬ想いの果て-
「正確には朝ですね」
「朝っ!!?」
珍しく山南が素っ頓狂な声を出した。
まさかそんな答えが返ってくるとは思わなかったのだろう。
「ですからみなさんの方が現代に詳しいですね」
「なら奏ちゃん、僕が色々と教えてあげるよ」
「結構。奏には僕が教えるから」
沖田と珠樹がいつものごとく睨み合いの喧嘩を始めた。
奏はハアッと溜め息をついた。
「一君ーっ!!烝ーっ!!教えてーっ」
『え!!?』
奏は斎藤と山崎の元へ行ってしまった。
残されたのは哀愁ただよう男二人。
「よし、じゃあひとまずどうやって情報を集めよっか」
「うってつけの場所があるよ?
この時代には」
しゃがんでいる奏の背後から沖田が覆いかぶさり、顔を肩に乗せた。
珠樹が背中をゲシゲシと蹴るも、睨むだけで動こうとはしない。
人の背中でやらないで欲しい。
珠樹、私にも衝撃が来てる。