誠-変わらぬ想いの果て-
そして学校組は、土方が歴史の新任教師、永倉、原田が高三、あとの残りが高一だ。
「これなら土方さんと永倉さん、原田さんをねじ込めば簡単ですね」
「ねじ込むって他に言い方はねぇのかよ」
「思いつきません。なので悪しからず」
絶対わざとだ。
爺と土方さん、もう少し珠樹と沖田さんを見習ってよ。
ほら、こんなに普通に――あれ?
先程まであった背中の温もりが消えている。
奏がぐるりと辺りを見渡すと、向こうの方で二人共笑顔で刀を交えていた。
―――前言撤回をここに表明します。
「丁度いい時期で良かったですね」
「何でです?」
「四月は…卯月は新入生が入学する時期なんですよ」
「へぇ〜」
「お前大丈夫なのか?そんなんで」
「大丈夫だよ。僕が助けてあげるから」
「僕も彼よりずっと上手に教えてあげるよ」
「――烝〜っ、一君〜っ、よろしくねー?」
『え?』
またもや奏に逃げられた二人。
なんだか段々不憫に感じてきた斎藤と山崎であった。