誠-変わらぬ想いの果て-
「近藤さん、カッコいいですねー。
――…土方さんはナルシストですねー」
「おい、こら。 その、なるし――っていうのの意味は分かんねぇが、お前が言ってること自体で悪意が伝わってきてんだよ」
さすが土方。
意味も分からないのに、沖田に言われたというだけで察知するとは。
「副長、申し上げにくいのですが
――自己陶酔にひたっている者のことです」
「総司っ!!てめぇ、何言ってやがる!!」
斎藤が本当に言いにくそうに言った言葉に、土方は眉を釣り上げて烈火のごとく怒った。
「あれ?違うんですか?
じゃあJDHで」
「―――斎藤。どういう意味だ?」
「申し訳ありません。私の知識には」
斎藤を辞書代わりに使い始めた土方。
それを見て、沖田はニッコニッコと笑っている。
それが余計に土方の神経を刺激していった。