誠-変わらぬ想いの果て-
「副長、みなさん。
もう行かなければ時間が…」
「早々に目立ちすぎるのも困りものかと」
山崎と島田に冷静に苦言を呈され、やっと我に返った土方。
何故か、いつも気づいたら沖田や奏のペースになっているのだ。
「――――お前ら、後で覚えとけよ?」
「後っていつのことです?」
「何年何月何日何時何分何秒?」
「だあっ!!ウゼェ!!マジ、ウゼェ!!」
この時ほど刀が手元にないことを悔やんだことはない。
土方は無性に何かを叩っ斬りたい気分に陥っていた。
「―――じゃあ、俺は行くからな。
てめぇら、ハメをはずすんじゃねぇぞ?」
「分かってますよ」
「当然じゃないですか」
「土方に言われなくても」
順番に沖田、奏、珠樹の順番だ。
こういう時だけ――だけ!!仲がいい三人だ。