誠-変わらぬ想いの果て-



「副長、みなさん。

もう行かなければ時間が…」


「早々に目立ちすぎるのも困りものかと」




山崎と島田に冷静に苦言を呈され、やっと我に返った土方。


何故か、いつも気づいたら沖田や奏のペースになっているのだ。




「――――お前ら、後で覚えとけよ?」


「後っていつのことです?」


「何年何月何日何時何分何秒?」


「だあっ!!ウゼェ!!マジ、ウゼェ!!」




この時ほど刀が手元にないことを悔やんだことはない。


土方は無性に何かを叩っ斬りたい気分に陥っていた。




「―――じゃあ、俺は行くからな。

てめぇら、ハメをはずすんじゃねぇぞ?」


「分かってますよ」


「当然じゃないですか」


「土方に言われなくても」




順番に沖田、奏、珠樹の順番だ。


こういう時だけ――だけ!!仲がいい三人だ。



< 41 / 254 >

この作品をシェア

pagetop