誠-変わらぬ想いの果て-
―――放課後
「奏、今日パフェ食べにいかない?」
「パ、フェ……。い、いけない!!
ごめん、先生に呼ばれてて。
長引きそうだから先帰ってて」
「それじゃあ仕方ないね。
じゃ、またね」
バイバイと手を振りながらあづさは教室を出ていった。
もう奏以外誰も残っていない。
あぁ〜パフェ。
パフェちゃん、ごめんね。
今度きちんと責任持って食べてあげるからぁ!!
何年経っても奏の甘味好きは健在だ。
そんな奏が甘味の誘惑に必死に抵抗したのには訳があった。
「悪い悪い。長引いちまって」
「お、もう誰もいねぇじゃん。
ラッキーだったな」
奏はじとっと教室に入ってきた男達を見た。
人が傷心に浸ってるっていうのに。
もっと空気読めよ。