誠-変わらぬ想いの果て-
「次の満月までに解決しなくば、一族総出で乗り出す」
天狗はそう言い、夜闇に乗じて飛び去っていった。
「次の満月―――1週間後か」
「あぁ。ありそうでないな」
空に浮かぶ月を見て、土方がそう呟いた。
空はあと少しで満月になる月が支配している。
「一族総出はまずいぞ」
「あぁ。―――キツネであって狐でない…」
「どういう意味なんだろうね?」
「潮様に聞いてみるよ」
天狐である潮ならば何か知っているだろう。
こっくりさんのことも聞いてみることに決め、奏は元老院に戻るための門を開いた。
「まずは明日に備えて寝ましょう」
「あぁ、そうだな」
「俺、もう眠い」
鷹は、霊は寝なくても平気なんじゃねぇーの?と思ったが口にしなかった。
みんなが本当に眠そうだったからだ。
みんな屯所に戻るなり、死んだように眠った。
いや、もう死んでるだろ。(by 鷹)