誠-変わらぬ想いの果て-



「で?どうなんだ?」


「―――やりますよ。やればいいんでしょ、やれば!!」


「そこで開き直るな、馬鹿野郎」




私は野郎じゃないわっ!!


若干女として何かがかけてるって自分でも分かってるけど、れっきとした女っ!!



土方は奏に紙を渡した。


しかし、もうすでに書き込まれている。


後は出すだけの書類だ。


どうやらうまいこと上の宛名だけ見せられていたらしい。




「おい、こら、土方。どういうことだ。書き終わってるなんて聞いてない」


「誰もまだ書いてねぇとは言ってねぇ。それに聞かなかっただろうが」




ニヤリと口端を上げる土方。


一度こう言って言い包めたかったのだ。


この手で何度煮え湯を飲まされたことか。


なかなかチャンスが回ってこなかったが、やっと使う出番がきた。


実に気分がいい。




「マジむかつく。超むかつく。クソむかつくーっ!!」




奏は地団駄を踏んで悔しがった。




詐欺だ。


書き書き詐欺だ!!


みなさんもこの手の詐欺にはご注意下さい。


少しでもやましいこと、心当たりがあることがあると、簡単にひっかかります☆



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