かんぺきなあいつ。
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「んあーっ!やっと終わったー!」



席から立ち上がり大きく伸びをする。


ぼきぼきと体中の至るところが音をあげて、


なんか俺年寄りみたいだな。



「…ねむ」



前の三広も席から立ち上がり大きくあくびをしている。



「お前目覚めてたんじゃないのかよ」


「校長の話しでいっきに眠気復活した」



そしてまたあくびをする三広。


まぁ、確かに。


校長の話しめちゃくちゃ長かったしな。


…俺も三広のあくびうつりそう。



「俺早く帰って寝よ」


「え、サッカー部休みかよ?」


「んなわけあるか。部活あるから早めに帰って寝んだよ」



教室を出ようと歩き始めた三広に、俺も鞄を手に取り横に並んだ。


廊下は既に教室から出てきた生徒でごった返している。



「部活前に寝たら体動かなくね?」


「部活中に寝ちまう方がやばい」


こないだ殴られた顧問に、という台詞の後にも再び三広はあくび。



部活中に寝ちまう、か…


もし前日徹夜したとしても…ありえねぇ。





「俺には考えらんねー」
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