かんぺきなあいつ。
ドタドタドタッ

バンッ



「つーっ…」


「おっはー」



階段を降りたすぐのところにあるトイレ。


そのトイレの扉が待ってましたとばかりにナイスタイミングで開いた。





「朝っぱらから元気だなーお前は」


「…何すんだよクソ兄貴!!」


「で、俺に刃向かう暇があるわけ?あるんならかんぷなきまでに負かしたらぁ」



げっ、そうだった…


クソ兄貴の挑発にのってる暇なんかこれっぽっちもねぇ!



「かーさーん!パン!食パン!」


「朝ご飯食べてる暇なんかないでしょー」


「何にも食わなかったら昼までもたねぇって!食べながら行くから!」


「あらもう行くの?じゃあついでにゴミ出しといてー」


「朝飯食う暇ないって分かってんのに何でゴミ出し頼むんだよ!行ってきます!」










口に加えたマーガリンを塗ってからけっこう経っているふにゃふにゃの食パン。


玄関に置いてあるゴミ袋は無視して、


俺はいつもより軽い鞄を担いで家を出た。
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