2人の陰陽師〔前半〕
「嫌じゃなかったです…」


『フーン。ルナは蓮が好きなの?』


「分かんない…」


『そっか。好きってことはね、その人を無意識に目で追ったり、体が勝手に動いたり、その人の一番になりたいと思ったり』


そうなんだ…。


明日試してみようかな?


「ありがとう梨奈」


『どういたしまして。気づいたら最初にあたしにいってよね』


「もちろん!大親友だもん」


梨奈大好き。


あたしを“深い闇”から救ってくれたのも梨奈だった。


本当に感謝してるよ。

『ルナこれだけは言っておくけど、“恋は誰にでもする権利がある”んだからね!』



「うん」


『それだけ。お休み』


「お休み」


通話時間15分。


長電話しちゃった。

「“恋する権利は誰にでもある”か」


ブスなあたしに恋する権利はないって、思ってたけど…。



梨奈のことばを聞いて分かった。


よし。あしたの為に早く寝て、試してみるんだから!


そう意気込んで、お風呂に入ってから、あたしは眠りにおちた…。


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