2人の陰陽師〔前半〕
だんだんと意識が朦朧としてくる。


女一人の力は弱いけど集団になると強くなる。



今日モデルの仕事があるのに…。



毎日の見回りだって…。


痣とか傷が残らないか心配。


「これで終わりよ!!」


そう言って足でお腹を蹴ってきた。



あまりの痛さで一気に気絶しそうになる。



それでも気絶しないのは、日々の修行と妖怪退治で忍耐力がついたから。



「あらまだ意識があるのね。結構強いんだ~」


取り巻きはその言葉にあざ笑う。



「これから毎日ここに来なさいよ。蓮様に近づいてるかぎり続くわよ」


あたしの服を掴んだ。


そして壁に向かってあたしを投げた。



「毎日地獄に送ってやるんだから」



そう言い捨てたあと友梨香様と言う人とその取り巻きは帰っていった。


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