2人の陰陽師〔前半〕
『なっ!』


まさか蓮が術を使えると思わなかったのか、驚きの声。


『お前、術が使えるの!?』


「そうだけど? だいたい普通の人間じゃないっていったのそっちだろ?」


た、確かに。


『普通の人間ではないと思っていたが…まあいいわ。たいした力は無いはず。これでもくらえ!!』


鋭く尖った氷をこっちに向かって放つ。

しかし蓮はさっきと同じように消滅させた。


「ルナ、俺から離れろ。 お前までまきぞえをくらうから」


「分かった…気をつけてね蓮」


蓮の言葉に素直に従う。


今のあたしじゃ、蓮の足手まといだ。


3m位離れた時だった。


『あはは。見事にあたしの思惑通りに動いてくれたわねあんたたち』


どういうこと?


そう思った瞬間友梨香様…いや黒ウサギは消える。


え? 逃げた?


訳が分からず、考えている時だった。


「ルナっ!!後ろ!!」

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