2人の陰陽師〔前半〕
俺が肯定の返事を返せば、兄貴は易々と見えない拘束をはずしてくれた。



これで自由。



「約束は絶対だよ?」




「わかってるよ。兄貴もルナ捕られないように気をつけろよ」


ルナが捕られたら元も子もない。





兄貴そう釘をさし、出て行こうとしたとき。





「…僕を誰だと思ってるの?僕は――――――」




出て行こうとした直前で発された言葉だったため途中聞こえなかったが、あのあとの言葉はすぐわかった。


兄貴が口癖のようにいってる言葉。


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