2人の陰陽師〔前半〕
俺だけじゃなく、妖怪さえも驚いている。

『なっ……お前も陰陽師だったのか!?』

「えぇ、ご名答」


女は、そう言って術を出し俺に炎の玉を放った妖怪を、倒した。


後は俺を動けなくしている妖怪だけだが、力が強すぎて動けない。


どうしようか…。


そう思っていると………。

「次は、あんたを調伏するから」

俺を掴んでいる妖怪にそう言った。

その瞬間、妖怪が動揺して掴む力を強めたから、かなり息が苦しくなった。


この妖怪が絞めてるの首だからな……。

そのことに気づいたのかすぐ術を妖怪にかけた。


「“謹請し奉る、降臨諸神諸真人、縛鬼伏邪、百鬼消除、急急如律令!!”」

『ギャャャャア!!』

その瞬間、俺は解放され息を吸う。

「ごほっ、ごほっ」

急に離された所為か、うまく息を吸えずむせてしまった。



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