2人の陰陽師〔前半〕
「大丈夫?」

俺を助けてくれた女がそう聞いてくる。

「あぁ、助けてくれてありがとな」


「いぇ、どういたしまして」

そう言って女は笑った。

こいつ笑うと、めっちゃ可愛いな。

「そういえば、名前なんていうんだ?」

「涼宮 千尋」

へぇ……涼宮 千尋か。

術が使えるって事は、涼宮家の人間?

「なぁ、お前って涼宮家の人間?」

「そうよ。そういえば、あんたの名前はなに?」 


「木下舜」

「えっ!木下家の人間!?」

「そうだけど。でも俺はそんなに力強くないから、一番狙われるのは姉ちゃんだけどな」

ルナ姉の力は強いから、いろんな妖怪が欲しがってる。

でも、ルナ姉の冷静な判断と力に負け、調伏されていく妖怪も多い。


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